年別:2010年
  • 音楽
習志野高校・吹奏楽部の定期演奏会

久しぶりに、吹奏楽の生演奏を聴く機会をいただいた。しかもそれは本格的なものであった。

 

11月の終り、高校時代の先輩、友人に誘われて、習志野文化ホールで行われた習志野高校吹奏楽部の定期演奏会に足を運んだ。なんと部員は192名もいるという。吹奏楽部の部員とその協力者の方々の織りなす音楽の音色とハーモニーは、本当にすばらしいものだった。とても高校生とはおもえないようなプロの立派な演奏会であった。

 

私は、最近では、久しぶりに、このような定期演奏会に出会ったのだった。

 

定期演奏会のパンフレット

 

実は、遠い昔にこのような吹奏楽の演奏を聴いたことがある。それは、私が高校生のとき、たまたま知り合った先輩から誘われて入部した吹奏楽部にいたときのことであった。

 

私が在籍していた当時の高校の吹奏楽部のレベルは決してトップではなかったが、それでも県大会に出場し、入賞するくらいのレベルだったとおもう。みんな、放課後のひとときを各自のパートの楽器の練習にがんばっていた。私も、微力ながら、あるパートでお手伝いをしていた。

 

県大会では、特別奨励賞だったかなにかの賞を高校の吹奏楽部としていただいたような記憶をもっている。

 

そんな体験を頭の片隅に秘めながら、習志野高校の吹奏楽部の演奏を聴いていたのであった。

 

習志野高校の吹奏楽部の演奏会は、さすがに人気が高いだけあって、うなづけるすばらしいものだった。

 

まず、吹奏楽の演奏会は、第一部で充分堪能できた。

 

第一部の全体での演奏、パートごとの演奏、交代準備の時間に披露された各自の得意な小楽器での演奏、など、どれをとってもレベルが高い、聴き応えのあるものだった。

 

そして、第二部では、いままでみたことのないプラックライト寸劇「オズの魔法使い」をはじめ、学芸会や演劇の発表会をおもわせるような演出の数々で、まるで、文化祭のようであり、さらに楽しませてもらった。

 

ジャズもよかった。馴染みのある「A train」や「Swing, swing, swing」など、いっしょになって楽しんだひとときであった。

 

パンフレットより

 

第一部の生演奏はもとより、第二部で見られたような演劇の役者さん、うたごえ、おどり(ダンスというべきか)、そして、観客と一体になって作り上げる音楽劇など。

 

高校生のパワーに驚嘆させられたのであった。どれを取り上げても、すばらしいのひとことに尽きる。

 

指揮者とともに、部員の192名が作り出す舞台には、これからの躍進を想起させるなにかがあった。

 

習志野高校の吹奏楽部定期演奏会は、とても人気の高いものだそうだ。入場チケットもなかなか取れにくいらしいが、今回、これらを手配し、誘って下さった先輩諸氏に、とても感謝している。

 

(2010-12-11)

 

 

◆習志野市立習志野高等学校吹奏楽部ホームページ
(Narashino High School Symphonic Band Homepage)
http://www.nhssb.net/

 

  • 音楽
「マドンナの宝石」間奏曲第二番

陽気な明るいテンポの良い曲だな、とおもっていたが、この曲を探しあてるまでに、ずいぶん時間がかかってしまった。

 

たしか、私が中学二年のときの話である。当時、中学校の授業と授業の間の休み時間や、昼休み、放課後などに、校内放送で音楽を流すしくみがあった。生徒の中からも何人かが放送委員会のメンバーに選出され、生徒会の組織として機能していた。私も一時、そのメンバーだった。

 

よくかけていた曲が「マドンナの宝石」というEPレコードのB面の曲だったのである。その曲は、学校の休憩時間のBGM(バックグラウンドミュージック)としては、最適だったようにおもう。

 

中学校を卒業してからは、そのことはすっかり忘れていた。ただ、「マドンナの宝石」という名前と曲の旋律だけは、自分の頭の片隅に記憶とて残っていたのであった。

 

最近になって、ふとしたきっかけで、この曲のことを想い出したのである。

 

最初に行なったのは、もちろん、インターネットでの検索だった。YouTubeで、「マドンナの宝石」と入力してでてくる曲を聴いてみたのだか、どうも中学校時代に聴いたものと違う、という感じがしていた。

 

たしかに、旋律は重厚な美しいものであるが、実際のところ、少なくとも「明るく陽気な」というものではなかったのである。

 

いろいろ調べていくうちに、「マドンナの宝石」とは、イタリアの作曲家がつくった歌劇(Opera)であって、その間奏曲が、一般に「マドンナの宝石」として知られているのだ、ということを知ったのである。

 

どうも間奏曲はふたつあるらしい。特に、よく知られているのが間奏曲第一番とよばれるもので、私がインターネットのYouTubeで聴いたのがそうらしい、とまでわかった。

 

だが、間奏曲第二番とは、どこにあるのだろうか。そして、それはどんな旋律なのだろうか。

 

と、ふたたび、インターネットで探して、ようやく、あるサイトに昔のSPレコードから採録した曲がモノラルの音源で掲載されているのを見つけた。

 

http://www.geocities.jp/matsumo22000/sound101/page99a4.htm

 

それをもとに、英文で再び検索した結果、また、YouTubeにも、英文タイトルで投稿されているものを見つけることができた。

 

◆ WOLF-FERRARI: Intermezzo No.2
https://www.youtube.com/watch?v=yw-8I3dE4hQ&feature=related

 

ようやく見つけた間奏曲第二番、それは、確かに、いままでもう一度聴きたいとおもっていた、あの中学校時代の名曲であった。

 

(2010-11-7)

 

(注)

「マドンナの宝石」(聖母の宝石, I gioielli della Madonna、Der Schmuck der Madonna、The Jewels of The Madonna)はエルマンノ・ヴォルフ=フェラーリ(Ermanno Wolf-Ferrari (1876-1948))が作曲した全3幕からなる歌劇(オペラ)であると、wikipediaにある。

 

1900年ごろのスペイン統治下のナポリでの、悲恋の物語だそうだ。ヴォルフ=フェラーリの多くのオペラ作品の中で、今日のでその名を残しているものは、悲劇「マドンナの宝石 I gioielli della Madonna」(1911年)からの間奏曲だといわれる。

 

いまでは、オペラ全曲が演奏されることはあまりないらしく、二つの間奏曲、特に第2幕前の間奏曲第一番が親しまれ、コンサートでも単独で演奏されているという。

 

この間奏曲第一番は、他のオペラの間奏曲なとどともに、CD化されているようであるが、一方、間奏曲第二番を収録したCDは、いまではもうないらしい。

 

米国のAmazonのサイトで、mp3のダウンロードサービスを見つけたが、残念ながら、米国内でないとサービスは不可とのことであった。

 

私の知る限り、ここに記した情報が唯一のものである。

 

◆ WOLF-FERRARI: Intermezzo No.2 from The Jewels of The Madonna

 

 

  • 日記
「ディズニー」地デジアンテナと眼鏡不要3Dテレビ

ことしも、幕張メッセで開催されたCEATECという展示会に出かけてきた。目的はいくつかあったのだが、世の中の流れを知るためには、実際に足を運んで見てみたかったのである。昨年と比べての大きな違いがあるとすれば、それは規模が縮小されているような印象を受けたことである。やはり不景気を反映しているのだろうか。

 

主なトピックスとしては、3D映像技術(しかもめがね不要の)、地デジ対応のさまざまな機器、アンテナやハードディスク、クラウドコンピューティング、非接触充電、無線LAN、さまさまなデータ処理技術、である。もちろん、見落としもあり、興味のないところは素通りしたので、ここで述べることが主観的で、すごく偏った感想となっていることはご承知を願いたい。

 

地デジ化の流れは、アナログテレビ放送が来年7月に終わることを受けてか、いよいよ本格的になってきたようである。

 

テレビをみるのには、いろんな方法があるが、CATVやLANに接続されていないところでみるために必要なアンテナが、UHFアンテナであり、そして衛星放送(BS)も見たい人はさらにパラボラアンテナが必要となってくる。

 

これらアンテナのデザインといえば、いままではその形をぱっと見で理解できるような単純なものであったが、今回、展示会で見かけたものは、ちょっと変わっていた。UHFアンテナは窓に取り付ける縦長タイプのものがあった。それは一見しただけではアンテナとは思えない優れたデザインのものだった。そして、BS用のアンテナも、「なんだ、これは、本当にアンテナ?」とおもわせるようなデザインであった。

 

共通することは、どちらもかわいいディズニーのキャラクターが使用されていることである。いままでのアンテナの固定観念を打破する画期的なデザインと感じた。(マスプロ電工 http://www.maspro.co.jp )

 

ミッキー・マウスのBS・CSアンテナ

 

ディズニー・キャラクターのアンテナのパンフレット

 

テレビ自体も、大型化大画面化の流れはあるが、立体化すなわち3D化も進んでいた。各社ともに3D対応のテレビが展示され、試写会が行われていて、そこは長蛇の列で二時間待ち、三時間待ちは普通とのこと。私はそんな時間もないので、素通りしたが、新しい情報とおもったことがひとつあった。

 

それは、眼鏡(めがね)不要で3Dが見られるものがあったということ。いままでは、3Dというのは見るために専用のめがねを必要とした。でもわすらわしい。やはり、眼鏡なしで見たいのが正直なところ。そんな人にはうれしい技術である。

 

NHKのブースに展示されていたのは、解像度がいまいちだったが、立体感は充分だった。横に見ても立体感は失われていなかった。大手各社も開発しているらしいが、前述のとおりの大混雑のため、今回はパス。きっと、眼鏡(めがね)不要の3Dテレビも展示されていたことであろう。ただ、NHKブースの人の話では、それらは横方向のみの制御しかしていないため、例えば、横に寝た状態でみると、立体に見えなくなるらしいとのこと。実際のところはまだよくわからずじまい。

 

これに関連して、録画の話題をひとつ。テレビ用のハードディスクが展示されていたのだが、なんと8台をひとつのテレビにつないでいた。ハードディスクの容量は一台あたり2TB(テラ・バイト、1TB=1000GB)で、それをハブとよばれる拡張機器で8台をつないだという。なるほど、こういう使い方もあるのか、と、ひとつ勉強になった。(ちなみに、そこに展示されていたテレビは東芝の「Cell Regza」であった。)

(アイ・オー・データ機器 http://www.iodata.jp )

 

従来は、250GBのハードディスクが一般的だった。ちなみに自宅のテレビ録画用ハードディスクの容量は150GBである。これに比べたら、ものすごい容量である。

 

非接触充電という技術も目を引いた。現実に携帯電話で実用化されているとのこと。ベースとなる台から機器(例えば、携帯電話の本体)に、周波数は忘れたが、たしか数百kHz(?)で電力を送る、そして、機器ではそれを整流して直流に直し、電池に充電するというもの。「電波で電力を送る」というしくみ、これから、一般化してくるのだろう。

 

コンピュータの進化もめざましかった。最近、クラウドコンピューティングということばを耳にする機会が多いように感じる。

 

クラウドとは、英語のcloud (雲)のことで、コンピュータの中にあるデータやプログラムといったソフトウェアが、実は遠く離れたサーバーという別の大型コンピュータ(?)の中にあるしくみで、手元のコンピュータ本体には、入力と表示の機能しかはいっていないものだそうだ。もちろん、インターネットの環境が必要で、暗号化により情報は保護されている。

 

デモをやっていたので、ちょっと触らせていただいた。なかなか使いやすい。これがクラウド型のシンクライアントソリューションなのかと。たしかに、もし、仮にコンピュータ本体を紛失しても(盗難にあったとしても)、情報は漏れないし、失われることがない。
(IIJ http://www.iij.ad.jp )

 

今後、こういうものがだんだんと一般化してくるのだろうか。そういえば、TM社のウィルス対策ソフトも「クラウド」技術を導入したものだとか。

 

最後に、データ処理に関して、おもしろいとおもったことをひとつ、ご紹介したい。

 

携帯電話の待ち受け情報から人口の推移を見る

 

人口が時間毎にどのように変化していくかを、日本全体を対象に、地図上でグラフ表示している展示があった。写真では動きがわからないが、まず、何か所かに人口の集中している箇所がある。これが、時間毎に変化していくのだ。NTT docomoの携帯電話の位置発信機能を使って、統計処理しているとのことだった。昼と夜とでは、若干、分布が異なってくる。このデータは、また、別の意味で、日本の人口の都市集中の現実を考えさせられる。

 

(2010-10-11)

 

  • 特集
北野幸伯さんの「国家の気概」

この円高不況下、G2なる米中二超大国にはさまれた日本は、今後、どちらの方向に進むべきなのだろうか。これを考える上で、極めて示唆に富む書籍が、最近、発行された。書籍名は「国家の気概【完全版】」、著者は、北野幸伯(きたのよしのり)さんである。

 

江戸時代の終り、ペリー来航から第一次、第二次大戦、冷戦の時代を、ひもとき、ヘーゲルの弁証法(注) にみる「正」「反」「合」を史実と符合させて、その時代時代の本質を見抜き、次に何が起こるべきなのかを予測している。

 

私も全部をほぼ数日で読んでしまった。そして、最後に示唆された「今後の日本」の予測に驚愕した。私もその昔、世界史を゛勉強したことがあるが、近代史・現代史をこのような視点からみたことはなかった。この視点を学ぶだけでも、一読する価値のある書籍とおもう。

 

著者の北野さんは、ロシア在住とのこと。少し離れた位置から日本をみておられるようだ。だが、その指摘は鋭い。そして、過去の分に関しては予測があたっている。その内容は次のようなものだ。

 

書籍の紹介記事を引用させていただく。

 

「アメリカ幕府の天領・日本が、今度は中国の「小日本省」になってしまう!? 民主党が進める売国政策、外国人参政権から始まる亡国のシナリオ——国家存続の危機! 今こそ究極の平和ボケ状態から目を覚まし、日本を守る時です。歴史の進化に沿ったより自由で平等な陣営につくことができれば日本の未来は明るいのです! 日本のエリートはみんな読んでいる!? 超人気メルマガ「ロシア政治経済ジャーナル」の北野幸伯が贈る世界一わかりやすい国際情勢。本書は、電子書籍『国家の気概』第1章から第5章までをまとめたものです。」

 

構成は次のようになっている。

 

第1章 日本が世界にもたらしたもの
・人類はどこへむかうのか?
・「自由」「平等」への原動力
・国家ライフサイクル
・選ばれし国
・東洋の楽園 ~ 選ばれし国への準備
・ペリー来航と日本人の気概
・奇跡の明治維新
・江華島事件
・日清戦争
・日ロ戦争
・第一次大戦の勝利と暗転
・第二次世界大戦
・世界の経済大国

 

第2章 歴史が進化するメカニズム
・歴史が「自由」「平等」にむかうメカニズム
・アメリカは、なぜ「民主主義国」になったのか?
・スミス対マルクス
・マルクス対ケインズ
・なぜ植民地はなくなった?
・冷戦の開始
・アメリカの自信喪失
・中国・朝鮮の代理戦争
・ケネディの焦り
・ベトナム戦争
・グレート・ソサエティ
・アメリカ「暗黒の10年」
・救いはアジアから
・冷戦の終わり

 

第3章 一極世界から多極世界への変化
(省略)

 

第4章 中国のダークサイド
(省略)

 

第5章 自由と平等が勝利する
(省略)

 

以上のとおりだが、ご興味・ご関心のおありの方は、ぜひご一読を願いたい。近代史・現代史の整理にもなる。

 

現在、この書籍は、電子書籍として、携帯電話およびPCでのみ発行されている。電子書店大手パピレスの週間ベストセラーランキング(ビジネス・教育部門)で、1カ月にわたり1位を記録したという。

 

詳細およびダウンロードは、こちらの電子書店パピレスまで。

http://www.papy.co.jp/act/books/1-146532/

 

書籍名  :国家の気概【完全版】

著者名  :北野幸伯

価格   :525円 (税抜価格 500円)

発行   :パブリッシングリンク

 

 

(注)

 

ドイツの哲学者ヘーゲル(1770-1831)は人の論理的な思考そのものと、人と人との議論が複雑な現象の中にしだいに真実を見出だしていく過程を「弁証法」として体系化したとされる。

 

ヘーゲルによれば、ある概念Aはそれに対立する概念Bを生み、この対立はそれらを止揚する概念Cを生んでこの対立は発展的に解消されるのだという。

きわめて大まかだが、「より全体的・包括的な見方、考え方へと変化していく」概念といえよう。

 

(2010-9-19)

 

 

北野さんは、『世界一わかりやすいアメリカ没落の真実』というレポートをお書きになっています。

 

現在、無料で読むことができます。「サブプライム問題」「リーマン・ショック」よりも、もっと根本的な「アメリカ没落」の原因がわかります。以下に、紹介させていただきます。

 

『2008年、アメリカ発の「100年に1度の大不況」が起こり、同国の衰退が誰の目にも明らかになりました。一般的に危機の原因は、「住宅バブル崩壊」「サブプライム問題」だといわれています。

 

しかし、アメリカが没落した理由は他にありました。冷戦の終結により、ソ連の脅威から解放された欧州。誇り高き欧州エリートは、「アメリカから覇権を奪回すること」を決意します。フランスはフセインをそそのかし、何をさせたのか?なぜ、米ロの新冷戦がはじまったのか?独仏中ロは、どのようにアメリカを追いつめていったのか?

 

この無料レポートで「アメリカ没落の真実」が完璧にわかるようになります。』

http://www.muryoj.com/get.php?R=13883&M=100003821

 

  • 体験
C言語の習い始めと「最小自乗法」

これも、いまでは表計算ソフトのExcelやCalcなどで簡単にできるとおもうのだが、およそ25年ほど前はまだそれほど便利ではなかった。ちょっとした実験データを整理するのに使った「最小自乗法」のコードは、自分でコードを書いて使っていた。

 

その当時は、パソコンも8ビットから16ビットへの移行の時期で、プログラミング言語はもちろんBASICがメインであった。

 

当時、作成したコードの一部をご紹介しよう。

 

測定するデータとして、x と y の組を何個か(n組としよう)を準備し、いわゆる y=ax+b の係数 a と b を求めるものであり、直線への回帰の度合いを r^2 という指標で表すものである。

 

これをBASIC言語で記述すると、次のような感じになる。

 

=====(ここから)=====

1 ' file"LSQL"

10 ' least square method (linear)

20 'SCREEN 0:CLS:CLEAR:KEY OFF

30 DIM X(30),Y(30),Z(30),W(30),V(30)

40 PRINT"formula Y = A X + B":PRINT

45 PRINT

50 INPUT"quantity of set ( N ) =";N

60 PRINT:PRINT

70 FOR I=1 TO N

75 PRINT I;

80 INPUT" ( X , Y ) =";X(I),Y(I)

85 IF X(I)=-1 THEN I=I-1:GOTO 75

90 NEXT I

100 FOR I=1 TO N

110 Z(I)=X(I)*Y(I):W(I)=(X(I))^2:V(I)=(Y(I))^2

120 NEXT I

130 Z1=0:X1=0:Y1=0:W1=0:V1=0

140 FOR I=1 TO N

150 Z1=Z1+Z(I):X1=X1+X(I):Y1=Y1+Y(I):W1=W1+W(I):V1=V1+V(I)

160 NEXT I

170 A=(Z1-(X1*Y1)/N)/(W1-(X1)^2/N)

180 B=Y1/N-A*(X1/N)

190 R1=(Z1-(X1*Y1)/N)^2

200 R2=W1-(X1)^2/N

210 R3=V1-(Y1)^2/N

220 R=R1/(R2*R3)

225 PRINT:PRINT

230 PRINT" A =";A

240 PRINT

250 PRINT" B =";B

260 PRINT

270 PRINT" R^2 =";R

280 PRINT

290 END

=====(ここまで)=====

 

BASICはインタプリターとよばれるものであって、一行ずつ解釈しながら実行する。そのため、スピードは遅い。これに対して、コンパイラとよばれるものは、一度機械語に変換してから実行するので速い。

 

C言語のコンパイラが16ビットパソコンで使えるときき、なんとかしてBASICで書いたコードをCに変換できないかを考えたものであった。

 

C言語のコンパイラは、当時、LSI-C86試食版ver3.30 というものが、たしか、雑誌の付録で無償提供されていたのであった。

 

そんなとき、街中の本屋さんで偶然みつけたのが、科学技術関係のフリーソフトを納めたCD-ROMであり、その中におもしろいものがいくつかあった。

 

そのひとつが、「B to C」という変換ソフトで、BASIC言語のコードをC言語に強制的に変換するものであった。変換後の多少の手直しは必要だが、そのときは、とても便利であった。たとえば、上述の「最小自乗法」のコードは、次のようになる。

 

=====(ここから)=====

/**** Least Square Method by Osamu Furukawa ****/

#include"stdio.h"

#include"math.h"

#include"string.h"

#include"stdlib.h"

unsigned char _s0[256],_s1[256],_s2[256];

float a;

float b;

int i;

int n;

float r;

float r1;

float r2;

float r3;

float v[31];

float v1;

float w[31];

float w1;

float x[31];

float x1;

float y[31];

float y1;

float z[31];

float z1;

main()

{
extern float a;

extern float b;

extern int i;

extern int n;

extern float r;

extern float r1;

extern float r2;

extern float r3;

extern float v[31];

extern float v1;

extern float w[31];

extern float w1;

extern float x[31];

extern float x1;

extern float y[31];

extern float y1;

extern float z[31];

extern float z1;

putchar('\n');

printf("Least Square Method \n");

putchar('\n');

printf(" formula Y = A X + B\n");

putchar('\n');

printf(" quantity of set ( N ) ="" ?");

scanf(" %d",&n);

putchar('\n');

for(i=1;i<=n;i+=1){

l_75: ;

printf(" %d",i);

printf(" ( X , Y ) ="" ?");

scanf(" %f, %f",&x[i],&y[i]);

if(x[i]==-1){

i=i-1;

goto l_75;}

}

for(i=1;i<=n;i+=1){

z[i]=x[i]*y[i];

w[i]=pow((x[i]),2);

v[i]=pow((y[i]),2);

}

z1=0;

x1=0;

y1=0;

w1=0;

v1=0;

for(i=1;i<=n;i+=1){

z1=z1+z[i];

x1=x1+x[i];

y1=y1+y[i];

w1=w1+w[i];

v1=v1+v[i];

}

a=(z1-(x1*y1)/n)/(w1-pow((x1),2)/n);

b=y1/n-a*(x1/n);

r1=pow((z1-(x1*y1)/n),2);

r2=w1-pow((x1),2)/n;

r3=v1-pow((y1),2)/n;

r=r1/(r2*r3);

putchar('\n');

printf(" A = %g\n",a);

putchar('\n');

printf(" B = %g\n",b);

putchar('\n');

printf(" R^2 = %g\n",r);

putchar('\n');

}
=====(ここまで)=====

 

と、こんな感じになるのであった。もちろん、むだの部分も多いとおもうが、計算処理は速くできたのであった。

 

このようなきっかけが、私のC言語の習い始めであった。ただ、その後、表計算ソフトが発達し、DOSベースでのLotus1-2-3や、Windows3.1 ベースでExcelなどが簡単に使えるようになってからは、この「C言語」との関係はだんだん薄くなってしまった。

 

だが、これも私にとっては貴重な良い経験であった。

 

(おそらく、読者の皆さんのなかには、この記事をごらんになって、自分だったらもっとスマートにコーディングできるのにと思われる方もおられるとおもう。なにしろ、あくまでも、当時の私の経験したことなので、ご寛容を願いたい。)

 

(2010-9-12)

 

 

(追記)

 

もっとスマートにコーディングするとしたら、こんな感じになるでしょうか。

 

(2010-9-12)