神田神保町・ニコライ堂・秋葉原

久しぶりに都営地下鉄三田線の神保町駅を下車し、あたりを散策してみた。

 

すずらん通りと靖国通りの間の、この界隈は、いわゆる古書店が軒を連ねている地区である。私は、本が好きで、このような古書店巡りは楽しみのひとつでもある。ときどき、おもしろい本を見つけては、つい手に入れてしまう。5月連休中でもあったので、外国人の方もけっこう目にした。

 

神田すずらん通りの入り口

 

街は、新しいビルなどが目立つようになってはきたが、それでも二十数年ほど前に目にした光景とさほど変わってはいないように思える。現代の古本屋とはまたちょっと異なった、専門色のある古書店街だとおもうのである。

 

神田すずらん通り(古書店街)から、徒歩で十分程度北東に歩くと、ニコライ堂のそばにいくことができる。

 

ニコライ堂

 

ニコライ堂は、重要文化財にも指定されている、明治24年にできたヨーロッパ風の教会であり、日本で最大のビザンチン式建造物であるといわれている。(正式には「日本ハリストス正教会復活大聖堂」と言うらしく、通称である「ニコライ堂」は伝導に献身した宣教師ニコライから来ているとのこと。ちなみにハリストスはキリストのことである。)

 

入り口のところにあるアーチには、ロシア語で、
「СЛАВА В ВЫШНИХ БОГУ」(最高の神に光栄あれ)と書かれている(注)。設計者はロシア工科大学教授のシチュールポフ博士だそうだ。

でも、すぐそばには高層ビルがあり、ちょっと不思議な空間である。

 

ニコライ堂の入り口のアーチ

СЛАВА В ВЫШНИХ БОГУ

 

ニコライ堂からまもなく、JRお茶の水駅前に出る。ここは、神田川に面しており、近くの橋は、「聖橋」(ひじりばし)と呼ばれている。この橋をわたった向こう側には、もと昌平坂学問所があった湯島聖堂があり、ニコライ聖堂との二つの聖堂に挟まれているので、聖橋という名前がついたといわれている。

 

神田川に沿って坂を下る

 

橋をわたらずに、そのまま東に進み、坂を下っていくと万世橋にたどりつく。ここはいわゆる秋葉原電気街の入り口でもある。

電気街は、とにかく、人通りの多いこと。たまたま行ったのが5月連休中でもあったためか、やたらと人通りの多さが目につく。外国人も多いらしく中国語を話している人をけっこう目にし、耳にした。

携帯電話の宣伝は、ひところの激しさはなくなってきたようだ。それでも、大型家電店が閉店セールをやっていた。ゲームを扱うお店も人だかりができていた。喫茶店・カフェもビラ配りが目立ち、「メイド喫茶」全盛の感じてあった。「あきばうさぎ神社」なるものも。

 

神社? 中はカフェのようだが.......。

 

東京・神田の界隈は、まだまだおもしろいところがたくさんある。歩き疲れてしまうかもしれないが、また、時間をつくって行ってみたいものだ。

 

(2009-5-9)

 

 

(注)

 

「Слава в вышних Богу, и на земле мир, в человеках благоволение!」(最高の神に光栄を、地球に平和を、人々に親切(愛)を) という讃美歌(聖書ルカ伝)の一節らしい。