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Fedoraで公衆無線LAN (Cartina UM)(その2)

最近、BBモバイルポイントの設置してあるはずのマクドナルドで、インターネットに接続するためにネットブックCartina UMを開くことが何回かあった。そして、そのうちの7割くらいは、なかなか接続できないことも経験した。せっかく、Yカメラで@wig-cardを入手したのに、残念というほかない。たしか、半年前くらいは、ちゃんと接続できたのにな、とおもいながら、そんなときは、PHSの携帯電話をさっさとUSBケーブルでCartina UMとつなぎ、ダイヤルアップ接続をして、メールを拾う、というようなことでなんとかしのいできた。

 

つながらない原因は、いったいなんだったのだろうか、といろいろ考えているうちに、周囲を見渡しておもいあたった。マクドナルドでは、ゲームをしている人たち、特に若者が異様に多い。手には、PSPやDSらしきものが見える。これらも無線LANのAPであるBBモバイルポイントを使用しているのではないか、と。

 

いままで、LinuxのFedora-11をOSにして使っていたCartina UMであるが、Network ManagerがAPを認識する、しないは、これらのPSPやDSの使用数・状態にかかっていたのだと気づいた。

 

以前に書いた記事で、Network Managerがなかなかリンクの確立ができなかったのは、APの電波の強度が弱いこともあるが、これらのPSPやDSも原因だったのでは、と思ったのである。

 

確かに、半年前は確実にネットブックCartina UM/Fedora-11でインターネット接続できたマクドナルドのお店が、いまは減少しつつあるのだ、と強く実感した次第であった。

 

同じ店内にもかかわらず、Fedora-11のNetwork設定の確認画面では、
BBモバイルポイント(●)の他にも別のAPがいくつか確認できる。

 

(2010-3-21)

 

  • 体験
展示会で見つけた「バリスタ」

10月の初めに、CEATEC JAPANという展示会があり、ことしは土曜日が入場無料ということもあって出かけてみた。仕事半分、個人的な興味半分ではあるが、会場が広かったこともあり、ほぼ四・五時間をかけてあちこちを見ていた。

 

通信分野の展示エリアでは、携帯電話のキャリアの展示とか、モバイルコンピュータの展示とかがあって興味深いものであった。PCのデザインもさまざま、かわいいアニメのキャラクタをデザインしたPCなども展示されていた。新しいOSも、ソフトウェアの展示も、また、目を引いた。

 

電子黒板のデモ  キティちゃんがPCに

 

大型テレビの展示エリアは、見学の人々が多く、あちこちに待ち行列が目についた。また、電子部品の展示エリアも、私には興味深いものがあった。

 

ある電子部品の会社のブースで懐かしいものを見つけた。昔ながらのリード付き電子部品のひとつで「バリスタ」とよばれているものである。

 

二十年ほど前、ニューセラミックスの時代がやってきたと世間が騒いでいた頃があったが、私は、その頃に仕事で携わったことがある「バリスタ」を思い出していた。

 

バリスタは電圧非直線抵抗素子ともよばれている。

 

オームの法則は、抵抗素子に電圧を印加すると電流が流れるが、このとき、電流は電圧に比例し、その比例係数が抵抗値である、というようにいうことができるが、ふつうの抵抗素子では、抵抗値は電圧の大小によりほとんど変化しない。

 

しかし、この抵抗値が電圧により大きく変化する性質をもっている素子が非直線抵抗素子、「バリスタ」なのである。

 

身近なところでは、テレビの内部の電源回路のそばにおかれている。直径5ミリから10ミリメートルくらいの大きさの円板型の部品である。

 

ふつうの100Vの電圧では、ほとんど電流を流さない(抵抗値が高い)が、雷などの外来ノイズで異常に高い電圧になったときには、電流を流して(抵抗値をうんと低くして)中の回路を守る(保護する)働きをするのである。半導体の仲間である。

 

また、大きなところで言えば、変電所などに避雷器が設置されているが、この避雷器の中にも使われているのである。

 

バリスタにもいろいろな材料があるが、私が昔、携わったのは、酸化亜鉛を主成分とする電子セラミックスであった。

 

酸化亜鉛は、化粧品の「おしろい」の原料としても良く知られている。この主成分に、ごくわずかの成分を加えて、混合し、プレス成形して焼結する。ここまでのつくりかたは、いわゆる陶磁器と基本的には同じである。そして、電極として銀ペーストを焼き付けて、リード線を取り付け、周囲を樹脂で被覆して製品としてできあがる。

 

詳しい製法は、いろいろな文献や特許にあるので、ここでは触れないが、焼結後に炉から取り出すとき、そして電極を取り付けて、電気的な性質を測定評価するときは、いちばん緊張が高まるときである。設計どおりのものが得られたときはうれしいが、期待はずれのときもあった。おもいがけない珍しい現象に出くわしたときもあった。

 

「バリスタ」は、私にとって、製品開発のおもしろさ、楽しさと一方で厳しさを経験させていただいた最初の電子部品であった。二十年ほど前に携わったセラミック電子部品が、いまでもあるメーカーで作り続けられ立派に機能していることは、うれしさ以外のなにものでもない。

 

このようなおもしろさは、実際に足を運んでみないとわからないかもしれない。

 

展示会では、通信・電話やコンピュータ関係の展示が多くあった。また機会を見て載せたいとおもっている。

 

展示会では、このような光景も多く見られた.....。

 

(2009-11-18)

 

 

Fedoraでダイヤルアップ接続 (Cartina UM)

久しぶりに、ダイヤルアップ接続に挑戦した。いや、Linux OSとしては初めてかなとおもう。まだ、ブロードバンドが普及しない時代に、PCのシリアルポートにモデムを接続し、電話回線を使ってインターネット接続したことはあるが、それ以来である。

 

今回は、ネットブックのPrime PC Cartina UMを使って、Fedora 11にて、また、モデムとしてはPHS携帯電話であるToshiba製の WX320Tを使用してインターネット接続した。

こうすることで、公衆無線LANが使用できない環境でも、無線電波を使ってインターネット接続できると考えたからであった。(WX320Tは、つなぎ放題で契約中のものを使用した。)

 

ここでは、おおよその手順と、途中でつまづいた問題点(最終的には解決したが)を紹介しようとおもう。

 

以下の手順を行う前に、無線LANのスイッチはOFFにしておく。([Fn]+[F2]で左下手前の4番めの青色のランプが消灯するはずである。)

 

Cartina UMには、USBポートが複数あるが、そのうちのひとつのポートとWX320TのUSB端子とを接続する。そして、lsusb、およびdmesgコマンドを実施してみる。

 

$ lsusb

---(省略)---

Bus 001 Device 004: ID 0bda:0156 Realtek Semiconductor Corp. Mass Stroage Device

Bus 001 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub

Bus 005 Device 001: ID 1d6b:0001 Linux Foundation 1.1 root hub

Bus 003 Device 001: ID 1d6b:0001 Linux Foundation 1.1 root hub

Bus 002 Device 004: ID 0930:0d35 Toshiba Corp.

---(省略)---

 

のように、Toshiba製のデバイスが認識され、

 

$ dmesg

---(省略)---

usb 2-2: USB disconnect, address 2

usb 2-2: new full speed USB device using uhci_hcd and address 3

usb 2-2: New USB device found, idVendor=0930, idProduct=0d35

usb 2-2: New USB device strings: Mfr=0, Product=0, SerialNumber=0

usb 2-2: configuration #1 chosen from 1 choice

cdc_acm 2-2:1.0: ttyACM0: USB ACM device

---(省略)---

 

のように、このデバイスが「ttyACM0」という名称で識別されていることが確認できるはずである。

 

この確認ができたら、次に、[システム]-[管理]-[ネットワーク]のメニューで、「ネットワーク設定」のタブを選択する。[ハードウェア]-[新規]-[Modem]で、「モデム設定」の別ウィンドウが現れるので、[デバイス]は、「/dev/ttyACM0」を入力し、その他はデフォルトのままとする。

 

さらに、[デバイス]-[新規]を選び、プロバイダーの登録情報を入力する。そして、このときのプロバイダー名が例えば「abcde」だとする。

 

ここまで完了すると、「/etc/ppp/peers」のディレクトリに「abcde」というファイルが自動的にできているはずである。また、「/etc/sysconfig/network-scripts」のディレクトリに、「ifcfg-abcde」というファイルが、もうひとつ、「/etc/sysconfig/networking/devices」のディレクトリにも、「ifcfg-abcde」というファイル(同じもの)ができているとおもう。

 

ここまで設定できたら、本来は、[システム]-[管理]-[ネットワークデバイスの制御]のメニューを開いて、「デバイス ppp0」を選択して「起動」をクリックすれば、ダイヤルアップで接続できるはずであった。

 

ここでひとつ、問題が生じたのであった。上述の手順で行うのだが、モデムが動作しない。どうも、ATコマンドの一部をWX320Tが認識しないようであった。いろいろ調査してみて、次のファイルを少し修正しなければならないことが判明した。

 

それは、「wvdial.conf」というファイルで、上記の設定を行うと自動的に作成されるファイルなのだが、その中にある「Init3=」から始まる一行を削除する必要があったのである。

 

# cat /etc/wvdial.conf ( ← rootでの処理が必要になる)

[Modem0]

Modem = /dev/ttyACM0

Baud = 460800

SetVolume = 0

Dial Command = ATDT

Init1 = ATZ

Init3 = ATM0 ( ←---- この行を削除する )

FlowControl = NOFLOW

[Dialer abcde]

Username = xxxxx@xxxxx.net

Password = xxxxxxxxxx

Phone = 0570570xxx##61

Stupid Mode = 1

Init1 = ATZ

Inherits = Modem0

 

このうちの、「Init3 = ATM0」をviエディタなどで削除する。そして、[システム]-[管理]-[ネットワークデバイスの制御]のメニューを開いて、「デバイス ppp0」を選択して「起動」をクリックする。こうして、ようやく、ダイヤルアップで接続できたのであった。

 

久しぶりに、モデムの「ATコマンド」なるものを使用してみた。Windowsでは、デバイスドライバーをWX320Tに付属しているCD-ROMからインストールしたので、特にこのようなつまづきはなかった。他のLinuxディストリビューションではどうか不明だが、この記述がなんらかの参考になれば、と願っている。

 

最後にひとこと、やはり、ダイヤルアップのPHSモデム接続では、速度は遅いと感じる。

 

(2009-11-15)

 

 

上記の記事を書いた後で、Fedora 11を再インストールしました。ほぼ、同じ方法で、ダイヤルアップ接続できたのですが、一点、パッケージwvdialのインストールが必要でした。もし、途中でメッセージがでた場合は、

 

# yum install wvdial

 

で、できるとおもいます。

 

(2009-12-30)

 

  • 体験
24年前の夢

「不思議な石ころ」という別名で知られる電子セラミック部品は、いまではテレビや携帯電話をはじめ、ほとんどの電化製品に使われるようになった。セラミックコンデンサやチップ抵抗、チップコイル(インダクタ)などの小さいものから、スピーカ、ブザーなどのある程度の大きいものまでいろいろある。

 

私が、セラミック(陶磁器)と意識して初めて出会ったのは、もう30年以上前のことであった。ある時、ある機会に、透明な数センチ角の薄い板を見せてもらったのだ。ガラス板ではないという。それは、透光性アルミナと呼ばれるもので、白い粉末を焼き固めてできたものであったと聞かされた。

 

それを機に、セラミックに興味をもったのである。そして、希望して、電子セラミックスの開発を行なっていた部署に異動させてもらい、そこで電子セラミックスの勉強をさせていただいたのであった。

 

そのときは、まだこれらの電子セラミック部品がどこに使われ、そして将来、どのような発展を遂げるかは、未知数であった。でも可能性を秘めた材料部品として、期待していた。

 

セラミックの作り方は、基本的には昔から伝わっている陶器、磁器と同じ原理で、細かい粉末を固めて焼くという方法に変わりはない。しかし、電子セラミックの場合は、それらのプロセスを細かく制御するのである。例えば、配合の割合、粉末の粒径、仮焼、脱脂、本焼などの数値制御をし、そして、そこに機能を付与するのである。

 

当時、私は、あるセラミック部品材料の開発に携わっていた。そこで、開発が進み、ある区切りがついたとき、米国の学会でそのことを報告したことがある。そのときに、あわせて作った将来のビジョン(ロードマップとでもいうのだろうか)に、「壁掛けテレビ」の時代がやってくると記した。24年前のことである。

 

まだそのときは、パソコンが8ビットから16ビットへの移り変わりの時代だった。もちろん、ディスプレイはあの重たいブラウン管が主流であった。当時は「壁掛けテレビ」などはまだ夢のようだった。でも、いつか時代は進歩し、実現するときがくるに違いないとおもっていたのである。

 

小さな電子セラミック部品の開発をすすめながら、世の中の移り変わりを見ていたことになる。それから、小さな画面の液晶がではじめ、やがてそれがカラーになっていく様子を目の当たりにした。ハンドヘルドコンビュータや、ラップトップコンピュータとよばれた製品があらわれた時代で、最初白黒だった画面がやがてカラーになって見やすくなった。

 

そして、いまでは、液晶やプラズマディスプレイで大型サイズの画面の薄型テレビができ、もちろん壁掛けにもできるようになってきた。24年前に描いた夢は現実となった。

 

これらの薄型テレビにおいては、電子セラミック部品は、主役ではない。脇役である。しかし、とても重要な役割を果たしていることに気づかされる。

 

今後、どのように発展していくのだろうか。そして、これら脇役の「不思議な石ころ」は、どのような活躍を見せてくれるのだろうか。期待している。

 

(2009-7-4)

 

 

変わり行く秋葉原

年の瀬も押し迫った29日、久しぶりに秋葉原の散策をした。

 

その昔、二十年ほど前は秋葉原の電気街は家電がメインではあったが、アマチュア無線の装置や電子部品を売っている店がかなりあった。しかしながら、いまはバソコンとゲームと携帯電話が中心で、そこにメイド喫茶なるものが加わって、混沌とした状態になっているようにおもう。

 

 

年末のせいなのか、たまたまその日が最後の出勤日なのだったのが影響したのかどうか、わからないが、ひところのにぎわいはなく、あまり人の出が多くはなかったように感じたのであった。

 

いつもならば表通りにはうるさいくらいの携帯電話の売り込みがあったのだが、その日はほとんど聞こえなかったのも珍しい。

 

私の散策のコースはだいたい決まっている。見たいのは、掘り出しものなのである。旧式のPCやその周辺装置ですごく安いものがあると、自分の範疇にあるシステムと照らしあわせて、買いかどうか決める。このような散策は楽しいものである。

 

例え、買わないとしても、見て歩くだけでもいいのである。中古はリスクがあるが、それを承知で買う買わないを決める。まあ、これも楽しみのひとつと割りきって、たまにはいいかなと思っている。

 

 

昔と違ったもう一つの点は、大型家電店の進出と、つくばエクスプレスの開業で、電気街とは駅の反対側にあるエリアが拓けてきたことであろうか。また、たまには、時間をつくって散策してみたいところである。

 

(2008-12-31)