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折れ曲がるディスプレイとは? OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイ

先日、横浜で「ディスプレイイノベーション2014」という展示会があった。たまたま時間がとれたので、ちょっと出かけたのだが、そこで驚くようなデモ実験を見せてもらった。

 

折れ曲がる、いや、折りたためるディスプレイとでもいうべきなのか。

 

ひとつの平面カラーディスプレイがほぼ二つ折りにまで折り曲げられ、しかも、その動作が繰り返し行われていた。

 

係のひとに許可をもらって、その様子を撮らせてもらった。

 

これを見ると、たしかに、ほぼ180度くらいにまで曲げられたり、伸ばされたりしている。

 

このディスプレイは、OLED(有機発光ダイオード)と呼ばれる素材でできたものだそうだ。

 

Wikipediaによると、電流に応答して発光するエレクトロルミネッセンス層を有する有機化合物半導体の薄膜が、ふたつの電極間にできており、ひとつの電極が透明であるとのこと。

 

有機材料といえば、樹脂を連想させるが、たしかに、無機材料や金属材料ではないため、折り曲げなどにも強いのであろう。

 

ゲーム機や携帯電話、コンピュータ、テレビなどに使われるディスプレイ用の材料としては、これまで、液晶やプラズマが主流であったが、これからは、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイが注目される。

 

どこまで、進化するか楽しみな素材のひとつである。

 

 

(2014-11-4)

 

  •  日記
「ディズニー」地デジアンテナと眼鏡不要3Dテレビ

ことしも、幕張メッセで開催されたCEATECという展示会に出かけてきた。目的はいくつかあったのだが、世の中の流れを知るためには、実際に足を運んで見てみたかったのである。昨年と比べての大きな違いがあるとすれば、それは規模が縮小されているような印象を受けたことである。やはり不景気を反映しているのだろうか。

 

主なトピックスとしては、3D映像技術(しかもめがね不要の)、地デジ対応のさまざまな機器、アンテナやハードディスク、クラウドコンピューティング、非接触充電、無線LAN、さまさまなデータ処理技術、である。もちろん、見落としもあり、興味のないところは素通りしたので、ここで述べることが主観的で、すごく偏った感想となっていることはご承知を願いたい。

 

地デジ化の流れは、アナログテレビ放送が来年7月に終わることを受けてか、いよいよ本格的になってきたようである。

 

テレビをみるのには、いろんな方法があるが、CATVやLANに接続されていないところでみるために必要なアンテナが、UHFアンテナであり、そして衛星放送(BS)も見たい人はさらにパラボラアンテナが必要となってくる。

 

これらアンテナのデザインといえば、いままではその形をぱっと見で理解できるような単純なものであったが、今回、展示会で見かけたものは、ちょっと変わっていた。UHFアンテナは窓に取り付ける縦長タイプのものがあった。それは一見しただけではアンテナとは思えない優れたデザインのものだった。そして、BS用のアンテナも、「なんだ、これは、本当にアンテナ?」とおもわせるようなデザインであった。

 

共通することは、どちらもかわいいディズニーのキャラクターが使用されていることである。いままでのアンテナの固定観念を打破する画期的なデザインと感じた。(マスプロ電工 http://www.maspro.co.jp )

 

ミッキー・マウスのBS・CSアンテナ

 

ディズニー・キャラクターのアンテナのパンフレット

 

テレビ自体も、大型化大画面化の流れはあるが、立体化すなわち3D化も進んでいた。各社ともに3D対応のテレビが展示され、試写会が行われていて、そこは長蛇の列で二時間待ち、三時間待ちは普通とのこと。私はそんな時間もないので、素通りしたが、新しい情報とおもったことがひとつあった。

 

それは、眼鏡(めがね)不要で3Dが見られるものがあったということ。いままでは、3Dというのは見るために専用のめがねを必要とした。でもわすらわしい。やはり、眼鏡なしで見たいのが正直なところ。そんな人にはうれしい技術である。

 

NHKのブースに展示されていたのは、解像度がいまいちだったが、立体感は充分だった。横に見ても立体感は失われていなかった。大手各社も開発しているらしいが、前述のとおりの大混雑のため、今回はパス。きっと、眼鏡(めがね)不要の3Dテレビも展示されていたことであろう。ただ、NHKブースの人の話では、それらは横方向のみの制御しかしていないため、例えば、横に寝た状態でみると、立体に見えなくなるらしいとのこと。実際のところはまだよくわからずじまい。

 

これに関連して、録画の話題をひとつ。テレビ用のハードディスクが展示されていたのだが、なんと8台をひとつのテレビにつないでいた。ハードディスクの容量は一台あたり2TB(テラ・バイト、1TB=1000GB)で、それをハブとよばれる拡張機器で8台をつないだという。なるほど、こういう使い方もあるのか、と、ひとつ勉強になった。(ちなみに、そこに展示されていたテレビは東芝の「Cell Regza」であった。)

(アイ・オー・データ機器 http://www.iodata.jp )

 

従来は、250GBのハードディスクが一般的だった。ちなみに自宅のテレビ録画用ハードディスクの容量は150GBである。これに比べたら、ものすごい容量である。

 

非接触充電という技術も目を引いた。現実に携帯電話で実用化されているとのこと。ベースとなる台から機器(例えば、携帯電話の本体)に、周波数は忘れたが、たしか数百kHz(?)で電力を送る、そして、機器ではそれを整流して直流に直し、電池に充電するというもの。「電波で電力を送る」というしくみ、これから、一般化してくるのだろう。

 

コンピュータの進化もめざましかった。最近、クラウドコンピューティングということばを耳にする機会が多いように感じる。

 

クラウドとは、英語のcloud (雲)のことで、コンピュータの中にあるデータやプログラムといったソフトウェアが、実は遠く離れたサーバーという別の大型コンピュータ(?)の中にあるしくみで、手元のコンピュータ本体には、入力と表示の機能しかはいっていないものだそうだ。もちろん、インターネットの環境が必要で、暗号化により情報は保護されている。

 

デモをやっていたので、ちょっと触らせていただいた。なかなか使いやすい。これがクラウド型のシンクライアントソリューションなのかと。たしかに、もし、仮にコンピュータ本体を紛失しても(盗難にあったとしても)、情報は漏れないし、失われることがない。
(IIJ http://www.iij.ad.jp )

 

今後、こういうものがだんだんと一般化してくるのだろうか。そういえば、TM社のウィルス対策ソフトも「クラウド」技術を導入したものだとか。

 

最後に、データ処理に関して、おもしろいとおもったことをひとつ、ご紹介したい。

 

携帯電話の待ち受け情報から人口の推移を見る

 

人口が時間毎にどのように変化していくかを、日本全体を対象に、地図上でグラフ表示している展示があった。写真では動きがわからないが、まず、何か所かに人口の集中している箇所がある。これが、時間毎に変化していくのだ。NTT docomoの携帯電話の位置発信機能を使って、統計処理しているとのことだった。昼と夜とでは、若干、分布が異なってくる。このデータは、また、別の意味で、日本の人口の都市集中の現実を考えさせられる。

 

(2010-10-11)

 

  •  体験
展示会で見つけた「バリスタ」

10月の初めに、CEATEC JAPANという展示会があり、ことしは土曜日が入場無料ということもあって出かけてみた。仕事半分、個人的な興味半分ではあるが、会場が広かったこともあり、ほぼ四・五時間をかけてあちこちを見ていた。

 

通信分野の展示エリアでは、携帯電話のキャリアの展示とか、モバイルコンピュータの展示とかがあって興味深いものであった。PCのデザインもさまざま、かわいいアニメのキャラクタをデザインしたPCなども展示されていた。新しいOSも、ソフトウェアの展示も、また、目を引いた。

 

電子黒板のデモ  キティちゃんがPCに

 

大型テレビの展示エリアは、見学の人々が多く、あちこちに待ち行列が目についた。また、電子部品の展示エリアも、私には興味深いものがあった。

 

ある電子部品の会社のブースで懐かしいものを見つけた。昔ながらのリード付き電子部品のひとつで「バリスタ」とよばれているものである。

 

二十年ほど前、ニューセラミックスの時代がやってきたと世間が騒いでいた頃があったが、私は、その頃に仕事で携わったことがある「バリスタ」を思い出していた。

 

バリスタは電圧非直線抵抗素子ともよばれている。

 

オームの法則は、抵抗素子に電圧を印加すると電流が流れるが、このとき、電流は電圧に比例し、その比例係数が抵抗値である、というようにいうことができるが、ふつうの抵抗素子では、抵抗値は電圧の大小によりほとんど変化しない。

 

しかし、この抵抗値が電圧により大きく変化する性質をもっている素子が非直線抵抗素子、「バリスタ」なのである。

 

身近なところでは、テレビの内部の電源回路のそばにおかれている。直径5ミリから10ミリメートルくらいの大きさの円板型の部品である。

 

ふつうの100Vの電圧では、ほとんど電流を流さない(抵抗値が高い)が、雷などの外来ノイズで異常に高い電圧になったときには、電流を流して(抵抗値をうんと低くして)中の回路を守る(保護する)働きをするのである。半導体の仲間である。

 

また、大きなところで言えば、変電所などに避雷器が設置されているが、この避雷器の中にも使われているのである。

 

バリスタにもいろいろな材料があるが、私が昔、携わったのは、酸化亜鉛を主成分とする電子セラミックスであった。

 

酸化亜鉛は、化粧品の「おしろい」の原料としても良く知られている。この主成分に、ごくわずかの成分を加えて、混合し、プレス成形して焼結する。ここまでのつくりかたは、いわゆる陶磁器と基本的には同じである。そして、電極として銀ペーストを焼き付けて、リード線を取り付け、周囲を樹脂で被覆して製品としてできあがる。

 

詳しい製法は、いろいろな文献や特許にあるので、ここでは触れないが、焼結後に炉から取り出すとき、そして電極を取り付けて、電気的な性質を測定評価するときは、いちばん緊張が高まるときである。設計どおりのものが得られたときはうれしいが、期待はずれのときもあった。おもいがけない珍しい現象に出くわしたときもあった。

 

「バリスタ」は、私にとって、製品開発のおもしろさ、楽しさと一方で厳しさを経験させていただいた最初の電子部品であった。二十年ほど前に携わったセラミック電子部品が、いまでもあるメーカーで作り続けられ立派に機能していることは、うれしさ以外のなにものでもない。

 

このようなおもしろさは、実際に足を運んでみないとわからないかもしれない。

 

展示会では、通信・電話やコンピュータ関係の展示が多くあった。また機会を見て載せたいとおもっている。

 

展示会では、このような光景も多く見られた…..。

 

(2009-11-18)